*だれもは、愛するふたりが生み出した こども だ ・・いつまでも 
バームクーヘンをもって、南北線の中で coyote を開く
空の写真に 手が止まって、是枝裕和監督の “忘却” という文章を追う
ふと、父の声がきこえた

・・そう言わしめた わたしの酷さが 28年生きて今、ひとりの人間として とても痛い

あの、ゆっくりとした あの時間
父は 私をゆるしてくれただろうか
夏に生まれた私を、懲りずに愛し続けてくれたのだろうか


扉に寄り添って 心に耳を傾けていると 声が聞こえた
“そこ、出口だからじゃまなんだよね” 荷物と よけようとすると “ちがうやろ、こっちやろ”
強く光る眼差し 白髪交じりのナイロンパーカー 新聞紙

可愛そう という言葉は、高いところから失礼な と 思うけれど・・・そう、思った
きっと、つらい中に生きているのか・・こんなことで荒げるなんて、幸せなのかもしれない


私が伝えたい気持ちは、この方には必要ないのだろう
人は 開いた扉とともに去り 私はまた、本を開く

電車は動き出す  嬉々として叔母を待つ、私の大切な甥っ子のもとへ

*だれもは、愛するふたりが生み出した こども だ ・・いつまでも _a0030038_12225713.jpg
by acomino.cocoro | 2007-03-17 23:59 | 自分さがし
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